乙女滝から始まった滝巡り・川歩き。この茅野を巡る旅の終わりは横谷峡谷・渋川の最奥にある「おしどり隠しの滝」で締めたいと思います。(乙女滝と同様に冬にも一度来ているので再訪という形で、冬と夏の様子を合わせて紹介します。)
おしどり隠しの滝は駐車場から歩いて10分もかからない場所にあり、舗装された道を行くのでアクセスはだいぶ楽。創業130年の歴史を持つ秘湯宿「明治温泉」が滝の真横にあり、旅館の大浴場から滝を眺めることができるそうです。(旅館にいる犬も妙に愛くるしいので、来訪の楽しみの一つとなっている笑)

乙女滝、霧降の滝の記事で紹介させてもらった遊歩道をひたすら進むと、おしどり隠しの滝に辿りつけるが、片道で2時間ほどがかかりだったので、Instagramなんかで有名な御射鹿池の駐車場まで車で向かうことにした。

駐車場までのアクセス

「御射鹿池普通車駐車場」に車を停めて、そこから滝まで歩くことなります。20台ほどのスペースがあり、舗装もされているので滝の駐車場としてはいいほうかと。すぐそばに大型車専用駐車場があり、そちらにトイレも併設されているので助かります。
ちなみにですがアルピコ交通さんからバスも出ているので茅野駅から来ることもできます。こんな場所にまでバスが出ているのはありがたいです。


おしどり隠しの滝付近には明治温泉も含めて温泉宿がいくつかありますが、このあたりは奥蓼科温泉郷という温泉エリアだそうです。冬の時期に訪れた際は「横谷温泉旅館」に泊まったので、残念ながら利用する機会はありませんでしたが、日帰り温泉もあるらしいので機会があれば行ってみようと思う。

滝までのアクセス
駐車場から湯みち街道(長野県道191号線)を少し上がると明治温泉への分岐が見えてきます。ここから10分ほど歩くとおしどり隠しの滝に辿りつけます。舗装された綺麗な道なので体力に自信のない人でも簡単に辿り着けます。




明治温泉が見えてきたらおしどり隠しの滝はもうすぐです。旅館の前に車が停めれそうなスペースやトイレがありますが、これらは明治温泉を利用する人向けで、滝見客が使ってはいけません。


建物の左側に降りていき、そこから階段を降りたらおしどり隠しの滝はもう目の前です。




ちなみにですが、階段のそばには犬が繋がれています。犬の真横を通るのが少し怖い人もいるかと思いますが心配はご無用。リードに繋がれていて、かつ人間にほとんど興味がなく、近づいても全くの無反応です笑。

そばに近づいても吠えることも警戒することもありません。撫でると少しだけ嬉しそうな仕草をするのは自分の勘違いか。こうもおとなしいと滝なんかほっておいてずっと撫でていたいぐらいです笑(ただ訪れるたびに元気がなくなっている気がするので少し心配です。)

下の写真は初めておしどり隠しの滝に来た際の写真。この時も吠える訳でも逃げる訳でもなく、とても気怠そうに接してくれました。「なんだよお前、仕方ねえな」みたい感じが可愛くて印象深かったです。(相変わらず名前を知れなかったのがちょっと残念。。。)

わんことの触れ合いに名残惜しさを感じつつ、階段を下っていくとおしどり隠しの滝が眼前に広がってきますが、滝に目を奪われて階段を踏み外さないようにご注意を。地味に傾斜でキツく、人によっては登り降りに恐怖を感じるかと思います。


おしどり隠しの滝
おしどり隠しの滝は横谷渓谷・渋川の最も上流に位置する滝で、段瀑と渓流瀑が合わさった形をしています。4段ほどの段瀑に見えるがゆるやかに傾斜した岩盤を滑るように水が流れています。(こうなった場合、落差で語るべきか全長で語るべきなのかがわからなかったです。。。)


ちなみに最初に訪れた際は、11月下旬ということで紅葉はもう終わりに差し掛かっていました。木々は枯れ果て、景色も寂しくなっていましたが、ぽつぽつと梢から葉が落ちた木々の中にある滝は、躍動感がいっそう際立っていて、それはそれで良さがあることに気付かされました。

おしどり隠しの滝は霧降の滝同様に酸性水質の渋川にかかっているため、魚なんかの生き物は全くいません。その代わりとはいってはなんですが、こういう環境でこそ生息できるチャツボミゴケを夏・冬問わず目にすることができます。草津のチャツボミゴケ公園と似たような環境なのだなと感じました。



チャツボミゴケについてはこちらも! 温泉大滝 in チャツボミゴケ公園(群馬県吾妻郡中之条町)
以前は簡素な橋がかかっていて対岸に行けたようですが、大雨のせいで流されたしまった模様。橋が掛かっていたであろう対岸に木製の階段が見えますが、あれが王滝への遊歩道となる。
冬に来た時は川の水量が減っていたのでなんとか歩いて対岸に渡れたが、今夏に訪れた時はとてもいける水量ではなかった。


滝の下流側に目を向けると、意外にも流れが穏やかのがわかった。


滝の下流側にある坪庭
滝を満喫した後、引き返さずに滝の下流に向かって歩いてみてください。雑木林の中を50mほど進めばちょっとだけ神秘的な坪庭が目の前に広がってきます。


森林浴を楽しみながら奥まで進んでいくと緩やかに水が流れている眺めが見えてきます。なだらかな岩盤の上を滑るように川が流れていてるのが、横谷渓谷の素敵なところで、ここでも川に足を入れて川遊びを満喫しました。



乙女滝から始まった横谷渓谷の滝巡り・川遊びの旅もこのおしどり隠しの滝でおしまいです。横谷渓谷・渋川沿いの滝はどれも素敵ですが、あえて一つ選べというならこのおしどり隠しの滝をおすすめしたいと思う。駐車場からのアクセスもほどよくて、滝の立派で珍しい形をしているのがいいですね。
ただこんなに素敵な滝なのに、夏と冬はどちらともおしどり隠しの滝にはあまり人がいませんでした。嬉しいような悲しいような。(御射鹿池にはたくさんいるんですが。。。)
次は山梨県の滝を巡ってみようと思います。ではまた!
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