どうもこんにちわ、zunです。
今年7月、殺されそうな東京の暑さから逃げるため、川遊びができる場所を探し求め山梨県北杜市の武川町にある「石空川渓谷」とそこにある「精進ヶ滝」に足を伸ばしてみました。

以前に訪れた大門川にかかる「宮司の滝」と「大滝」があるのが「高根町」。避暑地や観光地、移住地としてよく耳にする清里というのはこの高根町の大部分を占める地名のこと。
そのお隣、「大泉町」には「吐竜の滝」と「八ヶ岳南麓高原湧水群」があります。大泉という名前の通り、多くの湧水をJR小海線沿いに見ることができる。
そして今回訪問した精進ヶ滝と石空川渓谷があるのが「武川町」。隣にある「白州町」とともに町内のほとんどが南アルプスの一部となっているため、このあたりの道を走っていると高い山ばかり目につくのが特徴なエリアです。
その高くそびえ立つ山々のなかにある石空川渓谷は南アルプスの前衛にある「鳳凰三山」のひとつ、「地蔵ヶ岳(標高2,764m)」に源を発する石空川によって形作られた渓谷です。(鳳凰三山の残りふたつは観音ヶ岳・薬師ヶ岳)
広くて使いやすい石空川渓谷の駐車場
神奈川から出発して、中央自動車道の須玉ICを降りた後、30分ほど下道と林道を進んだら石空川渓谷の駐車場に到着です。
駐車場までの林道は狭いので対向車に気を使いながら進む必要があります。筆者はトヨタ・シエンタで行きましたが、車幅はこれぐらいが限界で、これ以上大きいと離合するときが大変です。


駐車場までの道中はちょっと大変ですが、辺鄙な場所にある駐車場は意外にもスペースは広くて平坦に整備されていたので、ストレスを感じることなくサクッと車を出し入れすることができました。


駐車場にトイレが用意されていたのも助かりました。こんな山の中なので上下水道は来てませんが、その代わり山からの湧水を使った手洗い場があります。山奥ならではということで帰り際に靴や水着なんかを水洗いするのに使わせてもらいました。

駐車場には石空川渓谷の案内看板が立っています。精進ヶ滝までのコース情報が説明されているのでスマホで撮っておくことをオススメします。
精進ヶ滝までが40分と少し長いので、案内図を元にして簡単に道のりを説明しておきます。
- 石空川にかかる吊橋を渡り、10分ほど平坦な遊歩道を歩いて「一の滝」と「二の滝」(ここまでは全く負荷がない)
- 二の滝の先で5分ほど急勾配の仮設階段を登って「三の滝」(階段が最大の難所でスリルもある)
- 三の滝から石空川沿いを5分ほど歩くと「竜洗峡」と呼ばれる美しいナメ滝のような渓流が現れます。(平坦な道を歩くので楽)
- 竜洗峡を5分ほど進んだら、そこかしこに巨石が横たわるロックガーデンを10分ほどかけて越えていきます。(ここも楽)
- 最後に5分ほど傾斜を登ると、ゴールとなる精進ヶ滝の観瀑台に到着。(ここも難所かもしれない)
吊橋を渡った先では石空川渓谷が待っている


案内図を見て準備ができたら、石空川渓谷に入って行きましょう。
スタート地点には石空川にかかる長い吊橋が待ち構えています。そびえ立つ山々と深い谷を見通すと「軽い気持ちで滝を見に来たけど、登山に近いな」と思い、少しだけ気持ちが引き締まりました。

ちなみに橋から見える堰堤は、石空川第六ダムで、「枠堰堤」「鋼鉄枠堰堤」という種類の堰堤です。もう滝と堰堤はセットのようなもので、滝を見に行くたびに堰堤を目にするので嫌でも詳しくなりました笑

スタート地点ですでに秘境感があるある石空川渓谷ですが、そういった情報をインプットしないで向かったため、呆気にとられてしまいました。。。
それにしても須玉ICから車で30分ほどでこんな山深い場所に辿り着けるのだから、山梨県は恐ろしく、まだまだ知らないことばかりだなと反省。

石空川には人間の背丈をゆうに超える巨大な岩がゴロゴロと転がっています。堰堤が整備されてるということは、増水時には土砂が流れてくるのでしょうね。

吊橋を渡った先で精進ヶ滝への遊歩道が始まります。
40分ほどかかりますので、焦らずに自分のペースで進みましょう。ちなみに筆者は石空川渓谷の素敵な景色に目を奪われてばかりで、結局精進ヶ滝まで60分ほどかかりました笑


石空大断層露頭にちょっと寄り道
スタート地点にある吊橋を進んだすぐ先に分岐点が見えてきます。
一つは精進ヶ滝へのルートで、もう一つはフォッサマグナが露出してる石空大断層露頭に続くルートです。そんなに遠くないので興味がある人を寄り道してもいいかもしれません。




「糸魚川静岡構造線」と呼ばれる断層が日本海側の新潟から長野県の諏訪湖を通り、太平洋側の静岡県まで伸びています。その断層が露出しているそうですが、知識が無いので現地を見ても何がなんだかさっぱり。。。
滝巡りをするならこういった知識もある程度知っておくべきでしょうが、他に覚えることが多くて後回しになっています。。。自分は「へえ〜」という虚しい感想を後に先に進みました。。。


石空川渓谷最初の滝にして、最高の遊び場、一の滝へ
フォッサマグナを後にして、「一の滝」を目指して歩みを進めましょう。
ここから一の滝までは石空川を横に見ながらほぼ平坦な道を進むので体力的にはだいぶ楽です。歩いている時間の割には負担が少ない良い遊歩道だなというのが感想です。





一の滝は落差は3、4mほどで、直瀑なのか、段瀑なのかちょっと判別がむずかしい滝ですが石空川渓谷で最も気に入っています。

精進ヶ滝を訪れているのに、その前座のような滝を薦めるとはどういうことかと怒られてしまいそうですが、この一の滝の滝壺が水遊びをするのに最高だったので、虜になってしまいました笑
まずこの石空川渓谷、水はとんでもなく綺麗で澄み切っています。それでいて水温は適温で、湧水のように冷たくもなく、長い時間水に浸かっていられます。
またこの一の滝は滝壺もそんなに深くないので、安心して水遊びができます。
そしてなんといっても駐車場から10分ほどの場所にある、その手軽さに魅力を感じました。精進ヶ滝まで行かずとも、一の滝で川遊びするだけでも十分に満足できそうです。(たぶん一の滝までなら来年も来ます笑)

石空川渓谷のもっとも絵になる滝、二の滝

一の滝の横に架けられた梯子を登ると、すぐに二の滝が見えてきます。石空川渓谷には段瀑や渓流瀑はたくさんありますが、直瀑は少なくて、その中でも二の滝は10mほど崖をまっすぐに水が流れ落ちるきれいな直瀑です。




サンダルやアクアシューズを持っていると橋の下から二の滝の滝壺までアプローチでき、そこから対岸に渡って精進ヶ滝に進むことができます。
滝のそばで水遊びできますが、滝壺は水の勢いが凄まじかったので、少し離れたところにいるのがよいです笑

次は三の滝になりますが、ここからがとても大変で、石空川渓谷で一番の難所と言ってもいいでしょう。
行く手を遮る大きな崖にむりくりに『道』をつくったので、急勾配で窮屈な仮設梯子が出来上がっています。高さ20mから30mほど進む必要がありますが、進むというよりもはやよじ登ると言うほうが正しいかもしれません。。。
足腰に自信の無い人や高所恐怖症の人は本当に大変なので、ここで引き返すほうがいいかと。




崖をよじ登った先で待っている三の滝
崖に架けれた仮設階段を登ったら、目の前に三の滝が現れます。
二の滝と同じように、目の前にはワイヤーによる吊橋があります。これを渡って先に進むのですが、揺れる上に、足元が透けてるので歩くのはなかなかに怖かったです。。。
残念ながら三の滝で滝壺に下りる道を見つけることはできませんでした。(橋の下が崖になっているので無理して行かないのが安全かと)




石空川渓谷はあちらこちらに巨石が転がっています。遊歩道を歩いていると「三つ児石」やら「おにぎり石」などの名前がついた石を目にします。
三の滝を過ぎたあたりからそういった巨大な石が増えてきて、この後の竜洗峡を越えたあたりで、石空川は巨石だらけになり、ちょっと下界では見られない様相を呈しています。



竜洗峡は小さな滝の楽園でした
急な階段に足元が不安になる吊橋と三の滝までは少しハラハラさせられますが、その先で待つ「竜洗峡」では一旦落ち着きましょう。
この竜洗峡には渓流瀑や滑滝など小さな滝が点在していて、滝を横目に見ながら平坦な道を歩くのでリラックスした気分で渓谷歩きを楽しむことができて、気持ちが良かったです。
暑い季節でしたので、滑滝のなかをじゃぶじゃぶと歩いてみましたが、川の流れは穏やかで水も冷たくて素敵でした。








石空川渓谷の深淵部、そこには不思議な景色が広がっていた

この吊橋を渡った先は巨大な岩と急流が待つ石空川渓谷の深淵部です。
ここまで見てきた石空川渓谷の景色とは打って変わり、郊外や里山程度では見ることができない自然環境が広がっていますので、改めて気持ちを引き締めていきましょう。

巨大な岩があちこちに転がっているロックガーデンとも言えるような場所が行手と視界を遮っているので、テープやマーカーを頼りに先に進みます。





階段を登った先で言葉ではちょっと表現できない神秘的な風景が待っています。
川の中には重すぎて流されなかった巨大な岩が残っており、巨石と巨石の狭い隙間を何とかして流れようとする水の勢いは必然的に急流になっています。
下流にある竜洗峡とは様相が一変していて、おいそれと川の中を歩くことは難しく遊歩道を用意するのにも工夫をしています。(川に入りたいなら本格的な沢登り装備が必要かもしれない)






遊歩道も同様に巨石が行手を遮っているので、岩を階段を掛けて遊歩道を用意して、なんとかルートを確保している状態です。
それなりに滝巡りや渓谷歩きをしている筆者ですが、こういった巨石累々とした光景は見たことがなかったので非常に新鮮でした。これも石空川渓谷の特徴の一つですね。




巨石を乗り越え、「現在地③」と書かれた標識が見えたら精進ヶ滝はもうすぐです。ゴールに向けて軽い斜面を登ることになるのでがんばりましょう。


南アルプスが生みだした雄大すぎる滝、精進ヶ滝(と九段の滝)

石空川渓谷のスタート地点からいくつもの吊橋を渡り、たくさんの滝と岩の横切りながら着いた先に精進ヶ滝は。その説明については現地にある案内看板に書かれている通りですが、写真を使ってちょっと補足します。

石空川は、鳳凰三山地蔵岳に源を発する大武川水系再々の支流です。
奥に見える「精進ヶ滝」は、標高1400m付近に位置する南アルプス有数の巨瀑で、東日本では最大級の落差121mを誇っています。その昔、神仏に祈願するため、その滝を浴び身を清めたことが名の由来です。また小武川の支流ドンドコ沢にある南精進ヶ滝に対して「北精進ヶ滝」とも呼ばれています。
一方、手前に見える滝は「九段の滝」で、その形状からこの名がつけられました。
※平成2年4月、日本の滝百選に選定
精進ヶ滝の滝見台にある案内看板より
滝見台から見える滝はわかりにくいですが上が精進ヶ滝で、下が九段の滝の2つの滝に分かれています。
国土地理院地図を見ると精進ヶ滝が標高1400mあたりから始まるの対して、九段の滝は1200mぐらいから始まっています。正面から見ると連続した一つの滝に見えますが、2つの滝の間には高低差100mほどの緩やかな斜面が存在しているのが地図上からわかるかと思います。



もっと先に行けないかものかと滝見台を迂回して少しだけ藪漕ぎしてみましたが、その先は崖になっていたので同行者のことを考えて断念。鍛えている人やクライミング経験者であれば、問題無く行けると思いますので、気になった人は覗いてみてください。

石空川渓谷と精進ヶ滝は想像していた以上にスケールが大きく、目に入るすべてに心が躍り、厳しい自然の中を進んでいると童心に返って冒険を楽しむことができました。
北杜市自体にはちょくちょく訪れていますが、大泉町や須玉町ばかりで、西側にある白州町・武川町はは完全にスルー。。。滝を見たり、川遊びしたりするなど、遊ぶのことには困らないだろうとGoogleマップを見てわかったつもりではいましたが、今回の訪問で後回しにしていたことを少し後悔。
改めて北杜市でも手付かずのエリアもあることがわかったので、時間を見つけて積極的に攻めていきたいと思います。
それではまた!
